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資源ゴミ置き場

あまり健全ではない文章を置いていく場所だと思います。

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えろな自PCの100質問(ゲールト編)


 今回の回答者は影に溶ける人『ゲールト』(ノーランド魔法使い♂)です。

 彼はomake_overhaulのマイナスフィート縛りプレイ実験のためデバフがかかりまくってます。
 マイナスフィートリスト:貧弱(HP25%低下)、暴食、友好度低下、純情(気持ちいいこと不可)、性依存
 コミュニケーションとメンタルにかなり難があります。今にも死にそうで死なない。


 
 馴染みの情報屋が陰気な雰囲気の青年に近づいてきた、相変わらずへらへら笑っている。
 「やあこんなところに来るなんて久しぶりじゃないか。え、今は誰とも話したくないって?そんなに人に怯えるなよ、上等のクリムエールも用意しているから向こうで飲もうじゃないか」
 「そういえばお前さんもだいぶ偉くなった見たいだな、こっちまで名声が届いてるよ。どうしたそんな顔して?あー本題にいけってかそりゃすまない。お前さんのことを知りたいって奴がいるからちょっとばかし記事を書いてくれないかって頼まれたんだ、よければ協力してくれないか?手間賃はそこの酒でいいぜ。」
 「よしわかった、ありがとう。ちょっとばかし長いから覚悟してくれよな」
 
1 まずは名前を聞こう。
「…………ゲールト。あとは『影に溶ける人』とか言われています」
 
2 ……そうか。いい名だな、なんか所以があるのか。
「………………『勇敢で丈夫』という意味があるようですね。異名の意味は知りません。本当に溶けて消えることができたらいいのにと幾度となく思います」
 
3 それで読者はお前さんをなんて呼べばいいかい?ほら!あだ名とかだよ。
「……ご自由に。あだ名を付けられるほどの仲の人間なんかいたことありませんから」
 
4 なるほどね、そういえばどこ出身だっけな。
「………………メイルーン」
 
5 ついでに聞いておこう、種族と性別もだ。いや、最近はエーテル病で色々あるからな確認だ。
「…………ノーランドの男ですよ。身体は至って正常です」
 
6  次は生年だな、何月に生まれて今何歳だ?
「…………僕が生まれたのは12月17日。歳は21です」
 
7  こんな項目もあるな、髪と目、肌、あとは服の色、さらに外見的特長を書けって書いてあるな、どうだ?お前さんの自己申告でいいぜ。
「…………癖毛の黒髪に沈んだ灰紫の目。肌は貧血で青白い。着るのは薄墨のローブ。左耳にはピアスを3つ、右にはピアス2つ。あとは………………これでもうわかりましたか?」
 (ゲールトは苛立ちながら顔の包帯を解いた。顔の左側に切り傷の跡がある)
 
8 ああ、顔に傷があると大変だよな。……よく見ると服装いいじゃねえか、何かこだわってるのか?
「…………目立たない色を選んでます。この顔を人目に晒したくありませんから」
 
9 そうかそうか。そういえばお前さんの利き手はどっちなんだ?
「…………こっち側。見りゃ分かるでしょう」
(ゲールトは煙草を吸い始めた。煙草を右手の指先で摘まみながら気だるげに息を吐いた)
 
10 後はそうだな・・・・・・身長と体重も聞いてもいいか?
「…………身長は174。体重は落ちる一方かと思えば増えもしますが」
 
11 OK、わかった。家族構成って聞いたことないな、どんな感じなんだ?
「…………家族の話はしたくありません。僕には話をする資格なんか………………弟も妹も捨ててしまいましたから。それに、父さんも母さんも会いたくない存在です」
 
12 そうか。それで今どこに住んでるんだ?
「……声の湖の傍です。あの『自殺の名所』と言えばわかりますよね?」
 
13 嫌な噂はあるけどいいところだな、しかもお前さんの稼ぎだから小城とかに住んでるんだろう?(家の大きさなど)
「生憎、森のほったて小屋です。そんなに稼ぎもありませんし。僕のことを煽っているんですか?」
 
14 ……まあまあ、そんなにイライラするなよ。お気に入りの家具とかあるかい?
「………………お気に入りといったら、アイアンメイデンがお気に入りでですね。棺桶も手離せないんですエヒッ」
 (情報屋はゲールトの笑い方を不気味だと感じた)
 
15 わかったわかった。あとは冒険者といったら家に人を雇ったり住まわせたりしてるのが相場だが・・・・・・お前さんもそういうのはいるかい?
「………………ガーンナとかいうメイドがいます。あの人は金を払って仕事をしているだけです。声をかけるだけで嫌な顔をする。僕にはお見通しなんですよ」
 
16 OK、ありがとう家についてはこれでラストだ。何階建てだ?
「…………1階建てです。雨風さえしのげればいいんです。そんなに広さはいりません。無駄に家が広くても寂しいだけですから」
 
17 次はお前さん自身についてだ、ずばりお前さんの性格を自分で表すとどんな感じだ?
「………………根暗で臆病者。嫉妬深くて短気でわがままで………………つまり皆に嫌われる性格です」
 
18 次はお前さんの長所だ。
「そんなもの、ありません」
 
19 ふむふむ、次は短所も言ってみようか。
「…………さっき言ったこと全てですよ。あなたの耳は腐ってるんですか?」
 
20 悪かった悪かった。そうだな、あとは口癖とかあるかい?
「………………そんなもの、知りません」
(ゲールトは2本目のタバコを取り出して火を点けた。情報屋は「声が小さい」「話し始めに言葉を詰まらせる」、「すぐ拗ねる」と記した)
 
21 (15分経過)ああ!これを聞くのを忘れてたぜ。ほら!お前さんの職業だよ。すまねえな、聞かせてもらえるかい?
「……一応魔法使いをやってます。才能なんかありませんが」
 
22 なるほど、で普段はどこを拠点で活動してるんだ?
「……ヴェルニースにいることが多いですよ。それかポート・カプールか」
 
23  じゃあお次はそうだな・・・・・それ以外で普段は何をしてるんだ?(副業など)
「……やけ食いして動物をモフモフして寝る。それくらいしかやることなんてありませんね」
 
24 趣味を聞かせてもらってもいいかい?
「………………唯一の趣味はカリグラフィーです。見せる相手はいませんが」
 
25 次は特技だな、何かあるか?
「人に嫌われるのは得意です。これもある種の才能なんでしょう(※1)」
 
26 後はー・・・愛読書なんかあったら聞いてもいいか?好きな本のジャンルでもいいぜ。
「…………ただ本が読めるってだけで別に好きな本なんてありません」
 
27 今の職についた理由とか聞いてもいいか?
「……………………特に理由もありません。ただ文字が読めて呪文を書けたから、それだけのことでしょう」
 
28 じゃあ今の職についてなかったら何をやってたと思う?
「……さあ? 何もやりたいことなんてないしとっとと死んでいたかもしれませんね」
 
29 そうか……次は現在の目的、目標を聞かせてもらってもいいか?
「こんな人生、さっさと終わりにしたいと常々考えてます。そもそも人生って生きるに値しますか?」
 
30 ……とても深刻だな。何か悩みがあるのかい?よければ聞かせてもらいたいな。
「…………あなたに話したところで解決しませんから。それに、僕はあなたを信用していないんです」
 
31 お前さんの好きな言葉はなんだい?
「…………髑髏」
 
32 物騒だな、じゃあ次に好きなことやものを教えてもらってもいいか?
「……………うさぎやプチが好きです………………男の癖にと馬鹿にするでしょうけど」
 
33 じゃあ嫌いなものは?
「……人間が嫌いです。みんな僕を嫌って死人同然のように見るんだから僕にも人間を好きになる義理なんてないんですよ。気付けば誰にも嫌われるようになっていた。僕が一体何をしたって言うんですか。あなたも僕のこと嫌いでしょう? 僕が心を開けば開くほどみんな嫌っていくんです」
 (ゲールトは涙目でまくし立てた)
 
34 面倒くさいやつだな……………そういえばお前さん料理できるのか?できるなら得意料理も教えてくれ。
「…………料理は苦手です。パン屋に行くたび店員に嫌な顔をされるのでいい加減自分で料理くらいできた方がいいんでしょうね。暴食をするのですぐに手持ちの食料がなくなりますから」
 
35 なるほどね、それじゃあ好きな食べ物は?
「…………僕は食べることが別に好きなわけじゃないんですよ。それなのに暴食をやめられないのも矛盾している話でしょう…………好き嫌いなんてなくなってしまいました(※2)」
 
36  そうか。一応聞いておくが嫌いな食べ物は?
「…………あの、好き嫌いなんかなくなったって言ったでしょう? 強いて言えば吐きにくいものは嫌です。食べ過ぎてお腹があまりに苦しい時はアルコールで無理やり吐くんです」
 
37 それは悪い癖だな。好きな場所とかお気に入りの場所とかあるかい?あるなら少しだけ教えてくれよ。
「…………棺の中にいると落ち着きます。それか、アイアンメイデンの中か」
 (情報屋はかける言葉を失った)
 
38 お前さん、異性や同姓でもいいや、好きなタイプとかいるかい?
「…………壊れそうなほど儚くて美しくて、いつも不安そうに僕を見守る……そんな母さんが初恋の人でした。実の母に恋するなんて気持ち悪いと思うでしょう? でも、安心してください。全部過去のことですから」
 
39 それじゃあ嫌いなタイプはどんな奴だ?苦手でもいいぞ。
「………………今となっては母さんみたいな女が特に嫌いなんです。男にひたすら従順で、どんな男にも身体も心も許す、そんな女を死ぬほど憎んでいます」
 
40 あー……そうだな、そうだそうだ。恋人やパートナーはいるかい?どんな奴だ?
「いません」
 
41 結婚してるかい?
「してません。あなたはバカなんですか?」
 
42 結婚といえばラファエロっているだろ?あの嫁を買い取る奴だよ。あいつのことどう思う?
「…………ラファエロって異国の画家のことじゃないですか? 嫁を買い取る奴とかそんな奴知りません」
 
43 もう結構質問も進んだな、そろそろ酔いも回ってきただろう?そういえばお前さんは酒は強かったか?
「…………ザルのつもりです。でも金がかかるので好きでもありませんね」
 
44 なるほどね、しかし流石にここは酒場だな、あちらこちらで気持ちいいことをやり始めやがる。あんたは気持ちいいことについてどう思う?
「気付けば頭を支配されてる。気持ちいいことをしたくて仕方なくておかしくなりそうになるんですよ、でもできないんです。人と気持ちいいことなんて気持ち悪くて恐ろしい(※3)」
 (ゲールトはこの世の終わりのような顔で頭を掻きむしり始めた)
 
45 おいおい、落ち着け。それじゃあ話題を変えようか、朝起きて最初に必ずすることとかあるかい?
「…………×××をします。お陰さまで毎日朝から疲れてますよ」
 
46 じゃあ寝る前に必ずすることはあるかい?
「必ず……ではないけど、時々アイアンメイデンの中に入ります。全身を串刺しにされて死ぬギリギリのところでやめるんです……別に痛いのが好きというわけじゃないんです。そんな性癖はありません(※4)」
 
47 は、はあ。なるほどね、後は眠れない時とかお前さんは何か気分転換とかするかい?
「………………裏庭に掘った墓穴で棺桶に入って寝ます。そうやって死人になったらどんな気持ちなのか考えを巡らせるんです」
 
48 おいおい、陰気だなあ…………じゃあストレスがたまった時にどうやって解消する?
「………………これまで話したとおり、アイアンメイデンの中で寝てみたり棺に入ってみたり、死体の真似をすることばかりしています。あとは地下室の狭い穴で睡眠薬をたくさん飲んで眠るとか。でも、別に死ぬことに興奮するわけじゃないんです……あなたもいい加減こいつ頭がおかしいと思っているでしょうけど」
 
49 発想が暗くてこちらまで気が滅入ってくるぜ。それじゃあ次はお前さんの旅について聞いてみよう。旅に出るときに絶対に持っていくもの、必需品とかあるかい?
「……………………棺桶とエロ本」
 
50 そうか。次はお前さんの得物についてだ、その誇らしげに掲げているものだよ。どういった武器なんだ?エピソードなどもあるなら聞かせてもらいたいな。
「この《骨しかない敗北》という銘の短弓は生きていて血を吸うことで育っていくらしいです…………一度、自分の腕を深く切って血を飲ませてやろうとしたことがあるんですが、ポーション3本ほどの血を飲ませたのに大して育たなかったのでガッカリしました。……今、こいつバカだと思ったでしょ?」
 (情報屋は「バカだこいつ」と思わずにいられなかった)
 
51 次は防具についても聞こうか、こちらも何かエピソードとかあるか?
「この《中立の青》というお守りは宝の地図の通りに土を掘ったら出てきました。呪いの言葉から保護してくれるというんですが、着けていたら物音がうるさくていちいち気になるんですよ。雑音で呪いの言葉が聞こえなくなってるだけですかね? これ」
 
52 お前さんがそう思うのならそうなんだろう。他にどんなレアな代物を持っているんだ?
「お年玉で貰ったグールドのピアノが家にあります。どうせピアノなんて弾かないので宝の持ち腐れです」
 
53 仲間などを連れているか?よければ簡単に紹介してくれ。
「この子は黒猫のソラノンです。この子は野うさぎのリスミー。……うさぎは僕にとって精神安定剤みたいな存在です。家には猫のゴルハート、プチのビオフェルミン、コデイン、ムコダインがいます…………プチたちの名前の由来? それは聞かないでください」
 
54 お前さんは何か特定の信仰はあるかい? どの神を信じてるんだ?
「幸運のエヘカトルを。幸せになりたくて信仰してると思うでしょ? でも違うんですよ。運の気まぐれで僕の全てを終わらせる不幸が降りかかることを願っています。あの女神はそういうやつですから、きっと望みはあるはずです」
 
55 信仰の動機が冒涜的だな。それ以外に、信じているもの(こと)はあるかい? それは何だ?
「生命には必ず終わりがやって来る…………終わりがあることは救いですから………………不死者? そんなの存在そのものが絶望ですよ。生命がないのに終われないなんて考えるだけでもおかしくなりそうです」
 
56 あんたも秘密のひとつやふたつもはあるだろ? ここだけの話、聞いてもいいかい?。
「………………最初に見せた顔の傷。実はあれ……自分でつけたものなんですよ。ハァ、世界で一番嫌いな人間に似た顔で生きなけりゃならないなんて、耐えられなかったんですエグッヒッ」
 
57 そうかそうか、親に貰った身体を傷付けるなとか野暮なことは言わないぜ。ついでに苦手なものとかあるか?
「…………ピアスの穴を開けるのが苦手です。苦手なのに何で着けているのか? 僕にもそんなことわかりませんよ」
 (情報屋はゲールトの耳に付けられたいくつもピアスを二度見した)
 
58 まあ、自分の体は大事にしろよ。あんたはどのギルドに所属してるんだ?
「魔術士ギルドです。一応は魔法使いですし」
 
59 あんたは集団戦とか得意かい?もし集団戦するならどこらへんが得意だ?
「他人と協力して戦え? そんなの僕なんかに無理ですよ……コミュニケーションすらままならないのに」
 
60 あんたの周囲の人はどんなやつだ?(よその冒険者でもペットでも)
「人間はみんな僕を嫌いなんです。最初は良くても深入りすれば段々嫌われる。その繰り返しです」
 
61 その中で「好き」または「相性がいい」と思うやつはいるか? 良ければ聞きたいな。
「僕を好きになってくれない人を好きになってやる義理があると思いますか? そんなものないでしょう。それに、僕は聖人君子じゃありません」
 
62 また、「嫌い」または「相性が悪い」と思うやつはいるか? 問題なければ聞きたいな
「……人間はみんな嫌いです。もちろんあなたも嫌いです」
 
63 そうか……ひどいな。ついでに、「こいつは変だ!」と思うやつはいるか? どんなやつで、どこが変ですか?
「……率直に言うと、僕はあなたこそ変なやつだと思ってますよ。仕事だとしても、よく僕なんかの話を聞いていられますね。つらくないんですか?」
 
64 正直、俺もつらいぜ。他人から、自分はどんなやつだと思われていると思うんだ?
「…………皆はきっと僕のことなんて死人同然だと思っているのでしょう。きっと」
 
65 ライバルはいるか? そいつのことをどう思うんだ?
「こんな僕に張り合う相手がいるとでも? いつでも孤独ですよ」
 
66 一番大切なこと(もの)は何だ?
「…………さあ? そんなもの、忘れてしまいました。ここには何もない男がいるだけです」
 (ゲールトは3本目のタバコを取り出して火を点けた)
 
67 エーテル病についてどう思う?
「……子供の頃はものすごく運が悪い人間だけがかかる病気だと思っていましたね。でも……そんなことはありませんでした。あれは誰にでも降りかかる悲劇なんです。きっと。まるでこの世界が僕たちを排除して滅ぼすために仕組んだみたいです」
 
68 変異についてどう思う?特に人肉嗜好についてだな。
「人肉食は気持ち悪い。そう思います。でも……みんな死ねばただの肉塊になるというのに、どうして人間を食べることだけ特別扱いしなくちゃいけないんですかね? そう思うことがありますよ。人間を食べれば少しは人間嫌いも治るかと思ったことがあるんですが、きっと無理でしょうね」
 
69 お前さん、時々とんでもない毒を吐くよな。必殺技や切り札があるかい?よければ聞かせてほしいな。
「はあ、よくわかりませんがそんなものがあれば苦労しませんね」
 
70 欲しいものはあるか? それは何だ?
「……ギロチンが欲しいです。あれ、一度試してみたくて仕方ないんですよ。ギロチン台で寝てみたい……試したい……きっと最高の寝心地じゃないですかフヒヒッ」
 
71 いやいや、お前死ぬぞ? 他人と比べても、これだけは負けない、というものは何だ?
「…………はあ、そうですね。負けっぱなしの人生なのに。そんなものありません」
 
72  これだけは許せない、ということは何だ?
「………………娼婦。特に貞女のフリをした娼婦が許せません。そんな奴の元に生まれた子がどんなに不幸なことか。あなたにはわかりませんよね?」
 
73  今まで行った場所の中で、一番遠いところはどこだ?
「……此処が一番遠いところです。もっと遠くに行けたらいいんですけど」
 
74 今まで行った場所の中で、一番良かったと思う場所はどこだ?
「……レシマス。運命なんて信じちゃいませんが、運命の鼓動を此処にだけ感じたので」
 
75 今まで生きてきた中で、一番の自慢話をしてもらってもいいか?
「カリグラフィーのノートが5冊になりました。見せる人なんていませんが」
 
76 今まで冒険してきた中で、一番印象に残っている出来事を聞いてもいいか?
「…………僕を嫌いになった店主たちがただ嫌いという理由で売り物の値段を吊り上げてきたんです。不快になった分余分に金を払えと」
 
77  それはひでえな。気持ちはわからなくもないが。今まで生きてきた中で、謎として残っている出来事を聞いてもいいか?
「何故僕は僕という自我をもって生まれてしまったのか。何故僕は嫌でも僕という意識を失えず生きているのか。何故僕は死にたくても自殺できないのか。何故死ぬのが怖いのか。ずっとずっと考え続けています。答えは出そうにありませんが」
 
78 今までの人生で、最大のピンチは何だった?
「……………………メイルーンにいた頃、魔術士学校で授業中にお腹を壊してしまったことがあるんですよ。ひどい腹痛だったけど、トイレに行けない授業だったからただ我慢するしかなくて(※5)」
 
79 どうやって切り抜けた?
「……切り抜けられませんでした。何があったかは説明する必要もありませんよね。それを期にその学校は辞めてしまいました」
 
80 ああ、察したぜ。今まで言われた中で、衝撃的な一言を聞いてもいいか?
「…………お前のところの母親が男をとっかえひっかえしている。そう聞かされた時はあまりに衝撃的で世界が壊れる心地でした。それで、誰も信じられなくなりました」
 
81 今まで生きてきた中で破壊した、一番大きなものは何だ?
「……腹違いの妹(※6)を殺しました。母さんから彼女とその母親の悪口をずっと聞かされていたから、どうしても好きになれなくてひどいことを言ったしひどいこともたくさんしました。そうしたら、妹は遺書を残して失踪してしまったんです」
 
82 それは破壊してもいいものだったのか?
「…………ダメでした。彼女は『ゲルトルート』という僕によく似た名前で、顔まで似ていて、鏡像みたいな存在だったから余計に嫌いだったけど、死んでほしいとまでは思っていませんでした。妹にしたことの全てを後悔しています」
 
83 過去の犯罪行為をあったらひとつ言ってくれ。
「…………もういいでしょう? これが僕の罪です。強いて言うなら、妹以外の人間の死には心が動かなくなってしまいました。この手で人を殺しても心は動きません」
 
84 「人生を決めた」と思う選択をひとつ教えてくれ。
「……実家を出ると決めたこと。あんなに好きだった母さんを信じられなくなって、僕は精神を病んでいくばかりでどうしようもなくなって……あんな場所では死にたくないと思ったのですよ」
 
85 もう絶対にここには行かないって場所はあるか? よければ理由も教えてくれ。
「実家には二度と帰りません。母さんがあの男に依存して暮らし続けている場所だから」
 
86 思い出したくもないような体験をひとつ教えてくれ。
「ゲルトルート以外の兄弟が全員父親の違う子供だということが分かった日のことは思い出したくありません………………あの女は僕のこともただ父さんの身代わりにしていただけで、一人の人間として尊重なんてしていなかったんですよ」
 
87 今まで戦った中で、一番手強かったもの(人)を教えてくれ。
「そんなクズみたいな女から引き継いでしまった血が一番手強いものですよ。死ぬまで戦い続けなくちゃいけないのですから」
 
88 死にかけたことはあるか? よければ原因を聞いてもいいか。
「………………先程、生きた短弓の話をしましたよね? あの弓に血を飲ませようと腕を深く切ったら血が止まらなくなって、それで貧血を起こして倒れてしまったんです。それで頭を強くぶつけて……うあ゛っ! 熱っ!!!」
 (タバコの火がゲールトの指を焼き始めた。情報屋は「やっぱりバカだこいつ」と思わずにいられなかった)
 
89 お前さん、やっぱりバカだろう。それはそうと神にあったことあるか?
「ありません。そんなに信心深い人間じゃないので」
 
90 自分はどんな死に方をすると思いますか? または、どんな死に方をしたいか?
「……………………自殺を完遂する前に事故死する。何だかそんな気がします。僕はきっとバカみたいな死に方をするんでしょう。あなたもそう思っているはずです。いつか僕の死亡記事を読んだら盛大に笑って祝ってください」
 
91 人が死んでるのに祝う? それはまっぴらだな。幸せを感じるのはどんな時だ?
「うさぎをモフモフしている時…………そういえばリスミーというのは異国の睡眠薬の名前なんですよ。彼をモフモフしていると安眠できるので」
 (ゲールトはおもむろに野うさぎのリスミーを抱きあげて吸い始めた)
 
92 ひとつだけ願いが叶うとしたら、何を望む?
「…………そうですね。モフモフしたうさぎの群れに埋もれてそのまま死にたい。そうしたらきっと幸せです」
 
93 その願い、叶えばいいな。憧れる、または尊敬する人はいるか? どんな人だ?
「尊敬する人間なんていません。親を尊敬しているとでも言うのが正解なのでしょうが、生憎尊敬できる親の元に生まれた人間じゃありませんから」
 
94 子どもの頃、将来なりたいものは何だったんだ?
「母さんを守れる強い人間になりたい。そう思っていました。今考えるとヘドが出ます」
 
95 それは叶ったか?
「…………僕のことをバカにしているんですか? 叶うも何も、根本から間違っていた願いだったんですよ!」
 (ゲールトはぼろぼろ泣き始めた)
 
96 (1時間経過)まあまあ、そんなに泣くなよ。今の自分は好きか?
「……とても嫌いです。でも、これ以上嫌いになりたくないんです。ただただつらいだけなので」
 
97  守りたいものはあるか? 内容を言う/言わないは任意でどうぞ。
「リスミーやプチたちを守りたい。この子たちがいなかったら僕は……僕は…………」
 
98 あんたにとって「冒険」とは何だ?
「……死に場所探しですかね。そうとしか言えません」
 
99 あんたの周囲の人、自分の作者などに向けて、言いたいことをどうぞ。
「どうせなら、いい死に場所が欲しいです」
 
100 お疲れさまでした。最後に一言どうぞ。やっと終わりだぜ。
「………………やっと終わりですか。本当に、こんな人間に付き合わせてすみません」
 
 「ありがとな、これでいい記事が書けそうだ。こいつは俺の奢りだ」
 そういって情報屋は店で一番高級なクリムエールをあなたの前に置くと、立ち去っていった。
 店を出た情報屋は途方もない疲労感に襲われた。
「柄にもなく疲れた……あいつとは二度と話したくねえな」
 


 ※1 マイナスフィート:バッドコミュニケーションのせい
 ※2 マイナスフィート:暴食のせい
 ※3 マイナスフィート:気持ちいいこと不可&性依存のせい
 ※4 食いしばりフィート取得のためアイアンメイデンに入っても即死しない
 ※5 妹に毒を盛られたせい
 ※6 ゲールトは背徳の髑髏『ゲルトルート』の腹違いの兄

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